マクガフィンとは?ヒッチコックが語った意味とライオンの罠の小話、言葉の由来から『北北西に進路を取れ』まで作品で見る5つのポイント

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映画の感想やレビューで「あれはマクガフィンだ」という言い方を見かけて、意味が気になった人もいるでしょう。マクガフィンは、物語を動かすために置かれる「みんなが追いかける何か」を指す言葉です。

この記事では、言葉の意味と由来、ヒッチコック作品での使われ方、感想で使うときの注意点を順番に紹介します。

目次

マクガフィンとはどういう意味?

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まずは、マクガフィンという言葉が何を指しているのかを確かめます。辞書の定義と、言葉を広めたヒッチコック本人の説明を並べてみましょう。

登場人物が追うけれど中身は何でもいいもの

マクガフィンは、物語の中で登場人物が手に入れようとしたり、守ろうとしたりする物や情報のことです。オックスフォード大学出版局のブログ(OUPblog)が紹介するオックスフォード英語辞典の定義では、映画(今では小説などの物語も含む)で、登場人物にとって非常に重要なものとして示されながら、物語が進むうえでは実際にはあまり重要でないことが多い出来事や物、要素などとされています。物に限らず、出来事や情報もマクガフィンになりうる点がポイントです。

この言葉を広めたのは、イギリス出身の映画監督アルフレッド・ヒッチコックでした。名言の出典を調べるサイト「Quote Investigator」によると、フランソワ・トリュフォーが1967年に英語版を出したヒッチコックへのインタビュー本で、ヒッチコックはマクガフィンを「仕掛け」「からくり」、あるいは「スパイたちが狙う書類」だと説明しています。さらに、計画や書類を盗むことでも、秘密を暴くことでも、それが何であるかは問題ではないと続けました。

ヒッチコックの説明で大切なのは、誰にとって重要なのかという点です。同じインタビューの中でヒッチコックは、画面の中では計画や書類や秘密が登場人物にとってきわめて重要に見えなければならないと語っています。そのうえで、語り手である自分にとってはまったく重要ではないと言い切りました。つまり、登場人物は必死になって追いかけますが、観客が中身を細かく知る必要はないのです。

日本の映像業界の用語集「映像業界用語集」も、マクガフィンを「物語を前進させるための仕掛けとなるアイテムや目的」と説明していました。登場人物にとっては重要でも、観客にとってはその正体自体は重要ではないとしています。観客が気にするのは「それが何か」より「それをめぐって人物がどう動くか」だという整理です。日本語版ウィキペディアでは、マクガフィンは物語の序盤で言及され、重要性が少しずつ下がっていき、クライマックスで再び出てくることもあれば、忘れられてしまうこともあると説明されていました。

ちなみに、トリュフォーの対談で話題になったのは、1940年の『海外特派員』の場面でした。Quote Investigatorによると、物語の鍵になる老紳士が知っている秘密の条項について、ヒッチコックは「あの秘密条項がわれわれのマクガフィンだった」と話し始めています。トリュフォーが「マクガフィンとは筋の口実ですか」と聞き返す流れで、言葉の説明が始まりました。

ヒッチコックが話した「ライオンの罠」

ヒッチコックは、マクガフィンという言葉を説明するときに、ちょっとした小話をよく使っていました。Quote Investigatorが引用する英語版の対談では、ヒッチコックは、これはスコットランド系の名前かもしれないと前置きして、汽車に乗った2人の男の話を紹介しています。

1人が「網棚の上のあの荷物は何だい」とたずね、もう1人は「ああ、あれはマクガフィンさ」と答えます。「マクガフィンって何だい」と聞かれると、「スコットランドの高地でライオンを捕まえる道具だよ」と返しました。「でもスコットランドの高地にライオンなんていないよ」と言われると、「それなら、あれはマクガフィンじゃないね」と答えて話は終わります。ヒッチコックは、このようにマクガフィンとは実は何でもないものなのだとまとめていました。

この小話は、日本語訳では少し違う結び方で紹介されていることがあります。日本福音ルーテル教会の機関紙(2018年3月15日号)の連載コラムは、晶文社の『定本 映画術』から引用する形で、最後の答えを「ほら、マクガフィンは役に立っているだろ」と載せていました。英語の「Well then, that’s no MacGuffin!」とは受け取り方が変わる訳です。英語版はライオンがいないなら道具でもないという肩すかしの冗談、日本語訳はライオンがいないのは道具のおかげだというひねりになっています。どちらで読むかによって、小話のおかしさの種類が変わると言えるでしょう。

また、小話の舞台や動物にも違う形があります。ウィキペディアの「マクガフィン」の項目では、この考え方を「マクガフィン」という言葉で表したのはイギリスの脚本家アンガス・マクフェイルが最初だと言われていて、マクフェイルと組んだヒッチコックによって1930年代ごろから広まったとされています。Quote Investigatorによると、1944年の『タイム』誌には、ニューヨークでトラを狩る道具だという版も載っていたそうです。アメリカン・ヘリテージ英語辞典も、ライオンではなくトラが出てくる版があると書いていました。

細かい部分は違っても、どの版にも共通しているのは、荷物の中身を聞いても意味のある答えが返ってこない点です。中身を問い詰めても仕方がない、というところに、この言葉の性格がよく表れています。

この言葉はどこから来たの?

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マクガフィンという言葉はヒッチコックと結びつけて語られることが多いものの、生まれた経緯にはいくつかの説があります。記録に残る古い使用例と、語源をめぐる説を見ていきましょう。

脚本家マクフェイルと1939年の講義

ヒッチコックがこの言葉を使った最も古い記録として、オックスフォード英語辞典は1939年の講義を挙げています。OUPblogとQuote Investigatorによると、1939年3月30日にコロンビア大学で行われたヒッチコックの講義の記録に、次のような発言が残っているそうです。曲について言えばスタジオではそれを「マクガフィン」と呼んでいて、どんな物語にもたいてい出てくる機械的な要素であり、泥棒ものではいつも首飾り、スパイものではいつも書類だという内容でした。

ただし、OUPblogは、この発言は出版された講義録には出てこず、質疑応答の中で話されたものらしいと補足しています。また、マクガフィンという呼び名が広まる前には、脚本家の間で「weenie」という別の呼び方も使われていたと紹介していました。物語を動かす「追いかける対象」という考え方は古くからあり、呼び名だけがあとから定着したということでしょう。OUPblogは、さらにさかのぼれば聖杯や金羊毛もそうした対象にあたると書いています。

言葉を作った人物としてよく名前が挙がるのが、スコットランド系の脚本家アンガス・マクフェイルです。Quote Investigatorは、伝記作家ドナルド・スポトーが1983年の伝記『The Dark Side of Genius』で、意図的に謎めかした筋の目的を指す言葉としてマクガフィンを定着させたのはマクフェイルだと書いていると紹介しています。そして、ヒッチコックはすぐにこの言葉を取り入れ、生涯使い続けたそうです。アメリカン・ヘリテージ英語辞典も、マクフェイルが作った言葉かもしれないとしていました。

一方、トリュフォーとの対談の年は、資料によって書き方が違います。OUPblogは1962年のインタビューとしており、Quote Investigatorは英語版の本が1967年に出たとしていました。日本語版ウィキペディアでは「1966年に行われた」長時間インタビューと書かれています。インタビューが行われた時期と本が出た時期が混ざって紹介されている可能性があるため、年を引用するときは何の年なのかを確かめるとよいでしょう。日本語訳は、山田宏一さんと蓮實重彦さんの訳で晶文社から出ています。映画『ヒッチコック/トリュフォー』の公式サイトによると、『定本 映画術』の初版発行は1981年12月25日で、累計約7万部のロングセラーだそうです。

マングースの小話など語源をめぐる説

ヒッチコック自身は、トリュフォーとの対談で別の説明もしていました。日本語版ウィキペディアが引用する『映画術』の一節では、イギリスの小説家ラドヤード・キプリングが書いたような冒険小説で、スパイが砦の地図を盗むことが話のポイントになると語っています。その砦の地図を盗むことを<マクガフィン>と呼んだのであり、それ以上の意味はないという説明でした。

言葉そのものの由来については、スコットランド語に手がかりを求める見方があります。OUPblogの筆者は、1965年の『スコットランド国語辞典』に「MacGuffin」はないものの、「maguffin」という言葉があり、「間抜けで不器用な人、のろま」を意味すると紹介していました。この辞典では、ぶかっこうな人を指す俗語「guffin」に、調子を整える「ma」が付いた形ではないかとされています。筆者は、脚本家たちが探偵役を無駄足に送り出すことを知っていたのかもしれない、という見立ても添えていました。

もう一つ興味深いのが、Quote Investigatorが紹介するマングースの小話です。1883年のアメリカの新聞には、箱を抱えた男が「中身はマングースだ」と答える話が載っていました。アルコール依存の幻覚で見えるヘビを退治するために友人へ届けると言い、「でもそのヘビは本物じゃないだろう」と言われると、「このマングースも本物じゃないからね」と返すという話です。Quote Investigatorは、ライオンの罠の小話はこのマングースの話が形を変えたものではないかと推測していました。

ほかにも、Quote Investigatorによれば、1925年の随筆では「McGuffin」がクリスマスまで開けてはいけない贈り物を指す言葉として提案されていたそうです。ただ、この意味は広まらなかったと見られています。1887年の軍の記録に出てくる「Maguffins」も、文脈から履物のことらしく、ヒッチコックの使い方とは関係がなさそうだとしていました。なお、日本語版ウィキペディアは、MacGaffinやMcGaffinという綴りはイギリスやアイルランド系に見られる苗字で、ゲール語に由来すると紹介していました。語源ははっきり一つに決まっていないので、紹介するときは「〜という説がある」と書いておくのが安全です。

ヒッチコック作品ではどう使われた?

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言葉の意味がわかったら、実際の作品でどう使われているかを見ると理解が深まります。ヒッチコック自身や映画機関が例に挙げている作品を取り上げます。

『三十九夜』と『バルカン超特急』

BFIのScreenonlineは、マクガフィンを「物語を動かし始めるエンジン」と呼び、何でもよく、何もなくてもよいものだと説明していました。そのうえで、イギリス時代のヒッチコック作品からいくつかの例を挙げています。1935年の『三十九夜』では「防空にかかわる重大な機密」が、『第十七番』では高価な宝石がマクガフィンにあたるそうです。

なかでもBFIが「ヒッチコックのマクガフィンの中で最も完全に抽象的なもの」としているのが、『バルカン超特急』です。この作品では、音楽のひと節の中に暗号のメッセージが隠されています。日本語版ウィキペディアによると、1938年の作品で、列車の旅の途中で姿を消した家庭教師ミス・フロイをめぐって物語は進みますが、その秘密は形のある書類や宝石ではなく、旋律そのものでした。1939年の講義での「曲について言えば」という前置きも、こうした旋律を使った仕掛けを思わせますが、講義の記録の前後の文脈まで読まなければ、そうだと言い切ることはできません。同じ発言は「私たちは、ほんの少しでも独創的にしようとしているだけだ」と結ばれていて、首飾りや書類といった定番を変えようとする意識がうかがえます。

この2作を見るときは、機密や暗号の中身よりも、それを知ってしまった人物がどう追われ、どう逃げるかに注目すると面白いでしょう。『三十九夜』では、主人公が機密をめぐる事件に巻き込まれ、追われる身になります。BFIのページでも、この作品の陰謀が明かされる場面がマクガフィンの例として紹介されていました。観客は機密の詳しい内容を知らなくても、主人公の逃走とスリルを十分に楽しめるはずです。

BFIのページは、マクガフィンの要点はそれが本筋と無関係であることだと書き出していました。そして、ヒッチコックがマクガフィンを発明したわけではないものの、自分のものにして生涯くり返し使ったと書いていました。今ではヒッチコックと強く結びついているため、ほかの監督が使うと、ヒッチコックへのオマージュか、あるいは盗用と見られることも多いそうです。例として、ロマン・ポランスキー監督の1988年の『フランティック』が挙がっていました。古い作品から順に見ていくと、ヒッチコックがマクガフィンをどう磨いていったのかを自分の目で確かめられるでしょう。

『汚名』と『北北西に進路を取れ』

アメリカに渡ってからの作品でも、マクガフィンは何度も使われました。日本語版ウィキペディアが『映画術』を出典に紹介しているのが、1946年の『汚名』の企画中の話です。物語の鍵になる「ウラニウムの入ったワインの瓶」にプロデューサーが難色を示したとき、ヒッチコックは「ウラニウムがいやなら、ダイヤモンドにしましょう」と提案したといいます。中身は取り替えてもよく、大事なのはそこから生まれるサスペンスだという考え方がよく表れた話です。

同じく『映画術』からの引用として、ヒッチコックはシナリオライターと仕事をすると、きまってマクガフィンのことでもめると語っていました。相手はマクガフィンとは何かにどうしても執着するけれど、自分は「なんでもないんだ」と言うのだそうです。物語にもっともらしさを持たせようとする脚本家と、サスペンスに集中させたい監督との考え方の違いが見えてきます。

ヒッチコックが自分の作品の中で「最高のマクガフィン」と呼んだのが、1959年の『北北西に進路を取れ』です。Quote Investigatorが引用する英語版の対談では、最も空っぽで、最も存在感がなく、最もばかげているという意味で最高だと語っていました。スパイ映画でありながら、物語で問われるのはスパイたちが何を狙っているかだけだからです。

ヒッチコックによると、シカゴの空港の場面で、情報機関の男がケーリー・グラント演じる主人公に事情を説明します。主人公がジェームズ・メイスン演じる男について「彼は何をしているのか」と聞くと、「輸入と輸出をしているとでも言っておこう」と返されました。「でも何を売っているんだ」と重ねて聞くと、「ああ、ただの政府の機密さ」という答えです。ヒッチコックは、ここでマクガフィンは最も純粋な形、つまり「何でもないもの」にまで煮詰められたと説明していました。トリュフォーも「その通り、具体的なものは何もない」と応じています。

ただし、ヒッチコックはマクガフィンを不要なものと考えていたわけではありません。Quote Investigatorによると、1944年の『タイム』誌は、マクガフィンとは主人公が追いかけるもので、映画がそれをめぐる話になっているもの、そしてとても必要なものだというヒッチコックの言葉を伝えています。中身は空っぽでも、物語を走らせるためには欠かせない仕掛けだということでしょう。

ほかの映画ではどう見ればいい?

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マクガフィンという言葉は、今ではヒッチコック作品以外の映画にも広く使われるようになりました。ただし、どの作品のどの要素をマクガフィンと呼ぶかについては、資料によって考え方が分かれることもあります。

よく例に挙がる作品と分かれる見方

ヒッチコック以外の作品では、まず『パルプ・フィクション』のブリーフケースがよく例に挙がります。アメリカン・ヘリテージ英語辞典もこのブリーフケースを例に挙げていました。映像業界用語集は、中身が最後まで明かされないまま、ヴィンセントとジュールスがそれを取り戻すために動くことで物語全体が進むと説明しています。中身についてはさまざまなファンの説が生まれたとし、タランティーノ監督本人は「中身は何でもいい」と語っていると紹介していました。

同じ用語集は、ヒッチコックの『サイコ』で序盤に盗まれる4万ドルも例に挙げています。物語が進むにつれて金の行方は忘れ去られ、別の人物の狂気が物語の中心になるという説明でした。『スター・ウォーズ』のデス・スターの設計図も、よく例に出されます。日本語版ウィキペディアによると、ジョージ・ルーカス監督はDVDの音声解説で、R2-D2のことを映画業界で言うところのマクガフィンで、皆が追い求める対象だと話していたそうです。ただしルーカスは、マクガフィンは観客を夢中にさせるものでなければならないとも語っていて、観客はさほど気にしなくてよいとしたヒッチコックとは考え方が違うと紹介されていました。

例の選び方で、見方が分かれるものもあります。OUPblogとアメリカン・ヘリテージ英語辞典は、トールキンの指輪をマクガフィンの例として挙げていました。一方、映像業界用語集は、『ロード・オブ・ザ・リング』の「一つの指輪」は、その力と誘惑が物語のテーマそのものなのでマクガフィンとは呼ばないとしています。同じ用語集は、MCUのインフィニティ・ストーンについても、具体的な能力が設定されているので純粋なマクガフィンとは言い切れない面があるとしていました。

この違いは、マクガフィンを「みんなが追いかける対象」と広く取るか、「中身は何でもよい対象」と狭く取るかで生まれると考えられます。日本語版ウィキペディアによると、1つの作品で複数のマクガフィンを集めさせる筋立ては、割引クーポン集めにたとえて「プロット・クーポン」と批判的に呼ばれることもあるそうです。どちらの意味で使っているかを意識すると、議論がかみ合いやすくなるでしょう。

感想でマクガフィンを使うときのコツ

Xでは2026年10月に、スピルバーグ監督の『ディスクロージャー・デイ』について、宇宙人をヒッチコック映画のマクガフィンのようなものと見る投稿(Xの投稿)がありました。4Kデジタルリマスター版の『太陽を盗んだ男』を見た人が、自家製の原爆を「マクガフィン」と表現して物語を説明している投稿もあります(Xの投稿)。『ディスクロージャー・デイ』については、マクガフィンを手に目的地へ向かう側と、それを阻止したい側の追いかけっこだけを描き続けるのに面白いという感想も見られました(Xの投稿)。別の人は(Xの投稿)、マクガフィンが序盤で明かされるので、それ自体は重要ではないと書いています。

一方で、この言葉は評価の意味を込めて使われることもあります。バイオハザードの新作映画について、配達品がマクガフィンではなく物語を有効に動かしていたとほめる投稿がありました(Xの投稿)。反対に、ある映画について「マクガフィンしかない」ので内容について感じるところがなかったと書く投稿も見られます(Xの投稿)。ヒッチコックにとってマクガフィンは、中身が空っぽであることに価値がある道具でした。ですが、今の感想では、物語の中身が薄いという批判の意味で使われる場合もあるわけです。

感想で使うときは、どちらの意味で書いているかが読み手に伝わるようにすると誤解が減ります。たとえば「〇〇はマクガフィンで、本当の見どころは追跡劇だ」のように、何がマクガフィンで、代わりに何を楽しんだのかを一緒に書くと、ほめ言葉として伝わりやすいでしょう。反対に、「〇〇の正体が最後まで生かされない」と感じたなら、その点を具体的に書いたほうが、ただ「マクガフィンだ」と書くより伝わります。

見方のこつとしては、まず登場人物が何を追いかけているかを確かめ、次にその中身が別のものに入れ替わっても物語が成り立つかを考えてみる方法があります。『汚名』のウラニウムをダイヤモンドに替えてもよいと言ったヒッチコックの考え方を当てはめるわけです。入れ替えても筋が変わらないなら、その要素はマクガフィンとして働いていると考えられます。入れ替えると作品のテーマまで変わってしまうなら、マクガフィンと呼ぶのは慎重にしたほうがよいでしょう。

まとめ:マクガフィンを知る5つのポイント

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マクガフィンは、登場人物を動かすために置かれる「みんなが追いかける何か」です。この記事の内容を、5つのポイントにまとめます。

  1. 登場人物にとって重要でも、中身は何でもよい物や情報を指します。
  2. ヒッチコックはライオンの罠の小話で、何でもないものだと説明しました。
  3. 1939年の講義が最古の使用例とされ、語源には複数の説があります。
  4. 『北北西に進路を取れ』の政府の機密を、本人は最高の例と呼んでいます。
  5. 指輪などの例は見方が分かれるので、感想ではどちらの意味かを添えること。

次に映画を見るときは、登場人物が何を追いかけているかと、それが別の物に替わっても話が成り立つかを考えてみてください。物語の仕組みが少し見えやすくなるはずです。

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この記事を書いた人

作品を尊重しながら、映画の見どころや感想、考察を独自にまとめる編集部です。

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